本当にお得?ノーロード投信を始める際の注意点
Jun 06 2018
数多くの商品があり、初心者にも始めやすいと言われる投資信託ですが、その中でも販売手数料のかからない「ノーロード投信」の人気が高まっています。ここではノーロード投信を始める際に注意したいことをご紹介しますので、参考にしてください。
INDEX
初心者向けの投資信託とノーロード投信
投資信託とは、運用のプロを信じて投資を託すという金融商品の一つです。少額投資やプロの運用に加えて分散投資で極端な値下がりによる損失を防げるということから、初心者にも始めやすい投資商品といえるでしょう。
一般的に投資信託を購入するときは、証券会社や金融機関が設定した販売手数料がかかってくるものですが、中には販売手数料のかからない「ノーロード型」の商品もあります。
投資信託をする上で大切なコスト
投資信託を運用するアセットマネージャーは市場から幅広い情報を収集し、高度な分析力によって組み入れ資産を選択しますので、一般投資家が投資信託で資産運用する際には、購入時の手数料や信託報酬等がかかってきます。投資信託には以下の3つのコストがかかることを知っておきましょう。
購入時にかかる販売手数料
金融機関や証券会社によって自由に設定されることが多く、同一の投資信託であっても購入先によって変動します。一般的に購入額の1%~3%で設定され、大手の証券会社になるほど低く設定されています。
販売手数料のことをロード(load)と呼ぶことから、販売手数料のかからない投資信託をノーロード型と呼ぶようになりました。
保有中にかかる信託報酬
信託報酬とは運用するプロに支払うもので、別名「運営管理費用」とも言われます。投資信託を保有する限り毎年継続的にかかってくる費用であるため、実は投資信託を選ぶ上でも特に重視すべきコストと言えます。
売却時にかかる信託財産留保額
投資信託の性質上、一定の期間に解約者が増えると、投資信託全体のパフォーマンスに悪影響を与えてしまいます。
そこで、他の投資家に対してのペナルティーのような位置づけで存在するのが信託財産留保額です。これは投資信託全体のパフォーマンスが下がらないように解約手数料を設けることで、安易な解約を増やさないようにブレーキの役割を果たします。
低コスト=ノーロード投信ではない?
確かに販売手数料が無料になるノーロード投信に魅力を感じる方は多いでしょう。
しかし、ご紹介した信託報酬は、ノーロード型投信であっても無料になることはありません。中には、販売手数料が無料である一方で、信託報酬を割高にしているファンドも多く目につきます。
損益を自らコントロールできない投資の世界では、トータル損失を抑えてトータル利益を積み上げる方が良いとされています。ノーロード投信だからといって飛びつかず、販売手数料がかかっても長期的に運用成績が良好なファンドに目を向けるようにし、保有予定年数まで加味した運用コスト考慮して選びましょう。