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毎月分配型投信が人気の理由と選び方のポイント

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投資信託のなかには、毎月分配金を受け取ることのできる「毎月分配型」というものがあります。魅力を感じている投資家も多く、売れ筋の商品には毎月分配型が多く含まれています。人気の理由と毎月分配型投信を選ぶ際の注意点などを解説します。

 

 

毎月配当を得られる「毎月分配型投信」の仕組み


 毎月分配型は投資信託のひとつで、保有しているだけで毎月分配金が支払われる金融商品です。通常の投資信託の場合、分配金の支払い回数は年に1~2回ですが、毎月分配型は1ヶ月ごとに決算を行います。収益などの一部が分配金として毎月支払われるという仕組みです。

 

人気の理由は投資家心理にあり?


 毎月分配型投信が人気の理由は、投資家心理にも関係しているかもしれません。
 投資家は利益を求めて投資しますので、少ない金額であっても毎月収入があるという点に魅力や投資効果を感じることは当然です。
魅力的な毎月分配型投信ですが、向き不向きが比較的はっきり分かれる投資方法ともいえます。

 

毎月分配型に向いている投資家


――資産を取り崩しても問題ないリタイア層
――分散投資のひとつの投資先として選ぶ方
――年金や小遣いの一部に充てたい方

 

 毎月の配当が収益からだけでなく元本から取り崩して支払われることもあるため、お金を増やしたいと考えている現役世代の方は、ファンドの収益を再投資できるタイプの金融商品のほうが向いているでしょう。実際、毎月分配型投信を保有している投資家の多くは60代から70代のリタイア世代と言われています。

 

分配金を引き下げるファンドの仕組み


 人気の一方で、基準価格が値下がりして分配金を引き下げざるを得ないファンドが増加していることをご存知でしょうか。
日本国内で販売される投資信託の分配金は純資産のなかから支払うことも良いとされているため、分配金によって元本が削られて基準価格が下がるという事態が起こります。
 運用収益内で収まればいいのですが、それ以上の分配金を支払うとなると、当然基準価格が下落します。そこでさらなる下落を防ぐため、分配金を引き下げるファンドが増加しているというわけです。

 

毎月分配型投信を選ぶ際のポイント


 ひとつは、分配金が運用資産のどの部分から払い出されているのか確認することです。また、為替レート変動による損益を回避するための為替ヘッジの有無についても確認しながら商品を見極めることが大切です。

 

リスクを理解したうえでの購入が大切


 毎月分配型投信は海外資産で運用されている商品が多いため、為替リスクについても配慮する必要があります。また、複利効果を得ることはできない点や、毎月の分配自体や分配金額が保証されたものではないということも理解したうえで購入しましょう。

 

向き不向きやリスクを正しく理解することが必要


 毎月分配型の投資信託については人気の一方、否定的にとらえている投資家も少なくありません。仕組みやリスクについて理解を深めて、ご自身にとってどのような資産形成がベストなのかを考慮して検討しましょう。