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「オフショア不動産」の「オフショア」とは?市場を知るうえで欠かせない金融用語

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金融商品や市場の調査で耳にすることの多い「オフショア市場」や「オフショア不動産」。「オフショアってどういう意味だろう」と疑問に感じたことはありませんか。ここでは、オフショアについて詳しく解説します。 

 

沖合ではない?市場におけるオフショアの意味

経済ニュースでもよく使われる「オフショア」は、単純に訳すと「沖合」という意味があります。金融市場における「オフショア市場」とは、日本以外、つまり外国の取引市場のことを指し、「オフショア不動産」とは、自国以外の市場で不動産投資を行うことを意味します。

 

近年、市場での取引方法は変化し、今や日本にいながらアメリカやイギリスといった外国の市場で取引ができる時代になり、「オフショア」という言葉もよく耳にするようになったのではないでしょうか。

日本では「東京オフショア市場」が1986年12月に創設されており、外国人同士の「外外取引」が行われています。

 

オフショアと呼ぶ定義

オフショアと呼べるのは、取引を行う両者が第三国で取引を行う場合に限られます。

例えば、日本人がアメリカ人と取引を行う場合、日本の市場で取引を行うのであればオフショアとは呼びません。日本人とアメリカ人がイギリスの市場で取引を行う場合にはオフショアと呼ぶことができます。

 

なぜオフショア市場が良いのか

オフショア市場で取引を行うことにおいてはさまざまな利点がありますが、なかでも大きなポイントとなっているのは「源泉所得税が課されない」という点です。そのほかにも、金融商品の安全性や守秘性が保たれる点などが挙げられます。市場や金融商品によっては非課税となるものもあります。

 

オフショア市場が初心者に向かない理由

さまざまな利点がある一方で、オフショア市場は初心者には向いていないと言われています。一般の投資家にとっては情報の入手が難しい点や、取引に関するやりとりがすべて英語で行われることなどが理由でしょう。また、運用資産の種類によっては、現地に法人を設立する必要があったりすることもあり、ある程度の規模の投資を行わないと投資リターンが見合わない場合も多いと考えられます。

オフショア市場では、源泉所得税がかからないことが多いですが、オフショア市場で得た資産を自国に戻す際には税金が課されるため、その点も注意が必要です。

 

世界に広がる「オフショア・センター」

世界には「オフショア・センター」と呼ばれる市場が複数存在します。香港、シンガポール、マカオ、バヌアツ、セイシェル、ドバイなどの地域にありますが、なかでもロンドンは世界の金融取引の中心となっており、「世界のオフショア・センター」と呼ばれています。

 

メリットとデメリットを見極めたうえで投資しよう

オフショア市場での取引は、税金がかからないという大きな利点をはじめ、投資家にとって魅力的なポイントが多く詰まっています。一方で、言語の問題や自国で発生する税金に関して十分な知識を備えておくことが大切です。メリットとデメリットの両方をしっかりと考慮し、自分に合っているのか見極めたうえで投資を行いましょう。