JOLの仕組みやメリットを知り活用しよう

Feb 20 2018

大型の償却資産を購入すると莫大な金額がかかります。JOLでは投資家から少しずつ集めた資金で大型の償却資産を購入し、リース料や売却した際の余剰金などを投資家へ分配します。投資家にとって、どのようなメリットがあるのか、JOLの仕組みも含めてご紹介します。

 

「JOL」=日本型オペレーティングリースとは

「JOL」は日本型オペレーティングリースの略で、航空機や船舶、海上コンテナなどを対象としたリース契約です。投資家にとっては、節税対策やキャピタルゲインによる投資効果が期待できます。

 

JOLの仕組み 

投資家はSPC(営業者)と匿名組合契約を締結し、匿名組合が必要に応じて金融機関から借入れを行います。投資家から集めた出資金と借入金を合わせて、航空機や船舶などの物件を購入し、借主にリースするといった流れが一般的です。

購入した物件は匿名組合の所有となるため、匿名組合が借主よりリース料をもらい収益とし、投資家は出資割合で按分された損益の配分を受けます。また、リース期間満了時にリース物件を売却した際の余剰金も出資割合に応じて分配されます。

 

拡大する市場動向

JOLの市場規模はここ5年間で2倍程度になっています。 2008年秋にリーマン・ショックの影響から一時的に減少はしたものの、2010年度以降は需要が戻り増加の傾向にあります。さらに、航空機ファンドの組成や航空機ファイナンスを活性化させる動きがあり、新規投資家が増え、市場拡大につながったと考えられます。

 

投資家にとってのメリット

市場が拡大傾向にあるJOLですが、投資をするメリットや、投資するにあたって注意しなければならない点は知っておく必要があります。具体的にご紹介しますので、参考にしてください。

 

JOLへ出資するメリット

通常、航空機や船舶といった大型の償却資産を購入するには、多額の資金が必要ですが、JOLでは、投資口数を変えることにより少ない金額から投資することが可能になります。

投資家が自分の資金に応じて投資できるという点は大きなメリットです。また、航空機や船舶を保有することで1年目や2年目に大きな減価償却費が発生しますが、その分を税務上も損金として計上できるため、「課税所得の圧縮」のために活用している投資家も多く見られます(法人のみ)。利益の繰延べ効果により保留資金が発生するため、効率的な資金運用計画を立てることができます。

 

投資の際の注意点

JOLは利回りや出資の元本が保証された投資ではありません。出資した元本を損失が超過する可能性や、損失に伴う追加出資が発生するケースも視野に入れておく必要があります。

 

JOLを活用していく投資家はこれから増える見込み

市場規模が拡大する背景には、投資期間の短縮化や商品性の多様化、航空機分野を中心に新規参入する企業も増えていることが挙げられます。投資家にとっても節税やキャピタルゲインといった効果もあるため、JOLを活用する投資家は増えると考えられます。

 

 

 

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