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クラウドファンディング特有の達成後支援型

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クラウドファンディングは、アイデアやプロジェクトを持つ人が賛同する人々から資金の支援を受けられるという新しい取り組みです。しかし、せっかく資金提供をしてもプロジェクト開始までに目標金額が集まらず、プロジェクトが始まらないと意味がありません。目標額に達しなかった場合、自分が提供した資金はどうなるのか心配という人も多いでしょう。クラウドファンディングには支援が無駄にならないよう、支援金を返還する「達成後支援型」というものがあります。

 

支援金が返還される「達成後支援型」

「達成後支援型(All or Nothing方式)」は、期限までに支援総額が目標に到達した場合にのみ、資金調達が実施されるというものです。目標金額に達成しなければ支払いが起きないので、支援者が損をしません。

 

投資をしても未達成の場合返金されるので安心

プロジェクトを成功させるためにはある程度まとまった資金が必要です。「達成後支援型」は目標金額に達しない限り、契約が成立しないため、資金が集まらないままプロジェクトがスタートすることもありません。プロジェクト不成立となった場合は支援した額がそれぞれに返還されるので、支援者も安心して受けられるシステムです。

 

目標金額を上回った場合は発案者が利用可能

目標金額設定に到達しない場合もありますが、上回る資金が集まる場合もあります。この場合、目標額よりも多く集まったお金は発案者がプロジェクト資金として利用可能です。プロジェクトの成立、不成立に関係なく支援金が無駄になることはないため、現在は「達成後支援型」が主流となっています。

 

支援者の有無で分かれる「即時支援型」

「達成後支援型」のほかに、「即時支援型」という支援タイプもあります。「即時支援型」は目標達成有無に関わらず、資金が返還されないタイプです。プロジェクトを支持する人が一人でも現れた時点でプロジェクトが成立し、出資が実現します。

 

進行中のプロジェクトや寄付に該当

「即時支援型」は、プロジェクトが実現することを前提としたシステムです。例えば進行中のプロジェクトに対し、新たな資金を集めたい場合や広告費を集める場合などに該当します。また、東日本大震災のような被災地への寄付や海外の子供に向けた寄付などにも多く見られます。

 

見極めが大事な「即時支援型」の注意点

寄付といったリターンを求めないプロジェクトに多く該当することから、支援を考えたい場合は注意が必要です。プロジェクト開始に必要な目標金額の達成、未達成関わらず資金の返還がされないため、融資を目的に資金を提供すると「資金が返ってこない」ことも発生します。資金提供する場合は、どういった支援タイプで行っているか確認しましょう。

 

支援タイプの理解が重要

クラウドファンディングには支援タイプが2通りあり、利用者・支援者はそれぞれのシステムをよく理解し、状況に合った選択をすることが大切です。今後も市場規模の拡大が期待されるクラウドファンディングですが、法の改正といった情報も含め、関連する取り組みに注意しながら行いましょう。