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メザニンローンを理解して資金調達手段の多様化を図る

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「資金調達がうまくできない」、「メザニンローンって何?」、「シニアローンとの違いが分からない」と感じたことはありませんか。

今回は資金調達のポイントとなるメザニンローンについて解説いたします。メリットとデメリットを理解することはリスクを回避するカギとなります。

 

資金調達手段の一つ「メザニンローン」

事業計画を現実化するためには資金調達が必要です。保有する自己資金だけでは調達が難しい場合には、金融機関や信販会社を通して借入れを行い足りない資金を補うことになります。その一つがメザニンローンです。「メザニン」は「中2階」という意味で、ローン回収のリスクを階層化すると中ほどに位置することから、ミドルリスク・ミドルリターンと言われています。

 

どのような時に用いられる?

メザニンローンは、自己資金や低金利のローンでは調達しきれなかった場合にその補完手段として利用されますが、近年では利用場面が広がっており、銀行を中心とした金融機関のほか、証券会社やファンド会社などプレイヤー多様化しています。資金規模も大きくなっており、特に10億円以上の大型調達の場合には、リスクを細分化した多様な資金調達手段が必要となります。そのような場面で活躍するのがメザニンローン(メザニンファイナンス)です。

 

借り手側のメリット

シニアローンのほうが優先的に弁済されるため、メザニンローンは金利が高く設定される場合が多いですが、当事者間で合意すれば借入期間中は利息のみを支払い、元本は満期時に一括で返済するといった自由度の高いローン(ビュレット・ローン方式)を設定できるなど、柔軟な返済方法を組むことができる点、また優先株式、転換社債などと組み合わせることで資金調達手段が多様化すること、M&Aや事業承継、MBOなど多くの場面で活用できる点がメリットです。

 

リスク回避のために!メザニンローンの注意点

「メザニン」と一口に言ってもローン性の強いもの、エクイティ性の強いものなどいろいろな性質をもつものがありますので、金利の高い・低いのみならず様々なリスクを専門家と相談しながら、検討することが必要です。

特に将来的に株式に転換する可能性を視野に入れる場合には、資本政策上、会社の支配権が確保されるかということも重要な検討課題となります。

 

資金調達を上手に行い明るい事業計画

メザニンローンはシニアローンではカバーできない部分を補填する役割があります。

最近では多様な資金調達手段が紹介されていますので、自身の事業計画・資金調達目的にあった手段を取捨選択していくことが重要となってくるでしょう。